自律分散型社会システムの構築で
地域の産業振興を生み出し、
南三陸町を持続可能な未来社会へ。
代表取締役 佐藤 克哉さん
弊社は、産廃物の運搬から建設現場での土砂運搬、宅配便や引っ越しサービスまで幅広く物流を手掛けていますが、特に、持続可能な社会を構築するための事業に力を入れています。南三陸町が進めている「バイオマス産業都市構想」に共感し、地域主体で新しい産業を興したいと思いました。
まず、バイオガス事業に参画し、汚泥の運搬とバイオガス事業でできる液肥の散布を行っています。農地に液肥を撒く散布車は、普及啓発のデモカーとしても生かしたいと考え、資源循環キャラクターの4コマストーリーを描いたデコレーションラッピングをしました。この車で液肥を散布するだけでなく、小学校に出かけて学習会を行っています。紙芝居で資源循環学習を行った後、散布作業担当スタッフが散布車に乗って登場するんです。散布作業戦隊ヒーローをイメージさせる「散布マン」として、資源循環事業のPRをします。今や散布マンは子どもたちが憧れるヒーローですよ。また、この液肥散布事業から、農作業の補助事業も始めました。南三陸町では兼業農家が多く、専業農家も高齢化が進んでいるので、トラクターを購入して農作業代行も手掛けることにしたんです。こうしてできた農作物は、循環ブランド野菜として販路を広げていくつもりです。
さらに、木質ペレット事業にも本格的に取り組みたいと考えています。現在、間伐材を利用した木質ペレットを病院や役場などに納品する事業を行っているのですが、その木質ペレットは県内のペレット工場で作られています。町内にペレット工場があれば、地域内で資源を回すことが可能です。木質ペレット工場を立ち上げについても検討しているところです。
運送事業は、全ての産業に関わり人を繋ぐ、無限の可能性を備えています。眠っている地域資源を掘り起こし、農業や林業を活性化させ、新たな産業を生み出すこともできます。地域の人々とのつながりを大切にし山里を豊かにして、南三陸町を子どもたちが安心して暮らせる町、未来に希望を持てる町にしたい。そのために、これからも事業展開をしてゆきたいと考えています。

間伐材を利用した「木質ペレット」は役場や病院に納品しています。

宮城県沿岸エリアの地域生活を支えています。

事務所内にはいつも笑い声が絶えない